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エアブラシとコンプレッサーは、最初から高価な組み合わせでそろえなければ描けないわけではありません。

私自身、最初は0.2MPaより低い圧力のオリンポス・タフコンから始めました。その後、もっと繊細な作業を安定させたくなり、エアブラシやコンプレッサーを段階的に替えてきました。

この記事では、長年使って感じた違いをもとに、今から始める人本気で続けたい人に分けて選び方をまとめます。

先に結論

まず試す段階なら、低価格のエアブラシや低圧のコンプレッサーからでも始められます。長く続けるなら、エアブラシはエアテックス XP825 Premium+、エアブラシ専用コンプレッサーはアネスト岩田 IS-925が選びやすい組み合わせです。

結論:今選ぶならこの組み合わせ

使い方 エアブラシ コンプレッサー 考え方
まず試したい 低価格品でも可 低圧タイプでも可 最初から0.2MPaにこだわらなくてよい
本気で続けたい XP825 Premium+ IS-925 部品入手と安定性を重視
繊細な作業をしたい 手になじむダブルアクション 吹いている間も圧力が安定する環境 瞬間的な最高圧力より安定を優先

低価格エアブラシでどこまで描けるかは、1980円のエアブラシを実際に使った記事で確認できます。

おすすめのエアブラシはXP825 Premium+

現在おすすめしやすいのは、エアテックスのXP825 Premium+です。以前この記事で紹介していたXP825 Premiumがリニューアルされた現行モデルで、口径0.3mm、カップ容量7ccのダブルアクションです。

以前はアネスト岩田HP-CSをメインで使っていました。HP-CSが悪くなったわけではありません。長く使える良いエアブラシですが、買い替え時の価格差を考えると、今の私はコストパフォーマンスでエアテックスを選んでいます。

エアテックス XP825 Premium+ エアブラシ

エアテックス XP825 Premium+

0.3mm口径・7ccカップ。これから本気で続けたい人に選びやすい1本です。

※旧XP825 Premiumと現行XP825 Premium+は商品名が似ています。購入時は「Premium+」の表記を確認してください。仕様はエアテックス公式ページでも確認できます。

XP825を使った感覚や、なぜこの1本をすすめるのかはエアテックスXP825を詳しく紹介した記事にまとめています。

実際にXP825で描いた細い髪の毛

下の髪の毛はXP825を使い、1本ずつ描いたものです。画像をクリック/タップすると、同じ画面で元画像だけを表示します。パソコンではブラウザの拡大、スマホではピンチ操作で細部を確認できます。記事へ戻るときはブラウザの戻るボタンを使ってください。

XP825で1本ずつ描いた細い髪の毛。クリックで元画像を表示
画像をクリック/タップすると、490×653pxの元画像だけを表示します。

エアブラシの性能だけで自動的に細く描けるわけではありませんが、操作に素直に反応する道具は、練習を重ねるほど違いが分かります。

次の完成画像も、クリック/タップすると同じ画面で元画像だけを表示します。

XP825で描いた人物画の完成例。クリックで元画像を表示
画像をクリック/タップすると、768×1024pxの元画像だけを表示します。

アネスト岩田HP-CSも悪い選択ではない

HP-CSは私が長年メインで使っていたエアブラシです。耐久性や部品供給を重視するなら、今も候補に入ります。

ただ、これから1本を買う人へ「価格に対して何が得られるか」で考えると、私はXP825 Premium+を先にすすめます。岩田製品を否定しているのではなく、現在の価格差を含めた私の選び方です。

コンプレッサーは最初から0.2MPaにこだわらなくていい

私が最初に使ったのはオリンポスのタフコンでした。0.2MPaより低い圧力でしたが、エアブラシを始め、練習するには十分役立ちました。

最初から「0.2MPa出なければ何もできない」と考える必要はありません。小さな範囲を少しずつ吹くなら、低圧でもできることはあります。

一方で、繊細なぼかしや細かな描写を安定して繰り返す段階になると、塗料、希釈、エアブラシの状態だけでなく、吹いている間のエアが安定していることが大切です。瞬間的に出る最高圧力より、作業中に必要な圧力を保てるかで考えます。

圧力の合わせ方はエアブラシの空気圧を「吹きながら」合わせる記事で詳しく説明しています。

IS-925はエアブラシ専用で安定させたい人向け

タフコンの次に使ったのが、アネスト岩田のIS-925です。より高いレベルの作業をしたくなり、0.2MPa付近を使いやすく、安定させやすい環境へ移りました。

アネスト岩田 IS-925 エアブラシ用コンプレッサー

アネスト岩田 IS-925

エアブラシ専用で、作業中の圧力を安定させたい人向け。フィルター・減圧弁付きです。

0.2MPa時の吐出空気量 6.7L/分
最高使用圧力 0.42MPa
空気タンク なし
騒音値 55dB以下
定格運転時間 40分

※数値はメーカー公表値です。使用するエアブラシ、ホース、接続部、塗料、吹き方によって実際の使用感は変わります。最新仕様はアネスト岩田公式ページで確認してください。

IS-925+外付けサブタンクを使っていた理由

IS-925を使っていた頃は、さらに外付けの3.5Lサブタンク HPA-TNK35を追加していました。空気をいったん貯められるため、繊細な作業でエアをより安定させやすくなります。

ただし、コンプレッサーとタンクの両方を置くので場所を取ります。またHPA-TNK35は現在メーカーの旧製品ページに掲載されている製品です。そのため、ここでは無理に購入リンクを置きません。

一般的なサブタンクを代わりに使える?

一般のエアコンプレッサー用サブタンクでも、耐圧、接続口、安全弁、ドレンなどの条件が合えば、物理的に接続できるものはあります。ただし、大きなタンクなら何でもHPA-TNK35の代わりになる、とは考えないほうが安全です。

IS-925の最高使用圧力は0.42MPaです。たとえば一般用タンクの最高使用圧力がそれ以上でも、IS-925につないだときに貯まるのはIS-925の圧力開閉器が停止する範囲までです。タンクに書かれた最高使用圧力まで貯めるわけではありません。容量が大きいほど充填にも時間がかかります。

つまり、エアブラシ専用タンクの利点は「満タンまで高圧で貯められること」ではなく、エアブラシ用コンプレッサーに合う接続と容量で、脈動を抑えてエアを安定させやすいことです。一般用タンクを流用する場合は、接続金具だけで判断せず、タンクとコンプレッサー双方の使用圧力、安全弁、ドレン、エア漏れ、充填時間を確認する必要があります。

IS-925+外付けサブタンクとIS-925HTは別です。
私が使っていたのはIS-925に3.5Lの外付けタンクを追加した組み合わせです。IS-925HTは本体のハンドル部分に少量の空気を貯められる構造ですが、3.5Lの外付けタンクとは容量も使い方も異なります。

圧力を細かく調整するレギュレーターについては、エアブラシ用レギュレーターの使い方も参考にしてください。

現在は一般的な静音コンプレッサーへ移行

現在のメイン環境は、IS-925+サブタンクではありません。アネスト岩田の一般的な静音タイプのコンプレッサーへ、継手、レギュレーター、ホースを組み合わせ、エアブラシとスプレーガンの両方を使えるようにしています。

これはエアブラシ専用品をそのまま使うより接続が複雑です。機種名や接続部品を現物で確認したうえで、別記事にまとめる予定です。スプレーガンも使いたい人には、その記事のほうが役立つはずです。

買う前に確認したい5つのこと

  1. 何を吹きたいか
    小物の塗装や練習なのか、人物画などの繊細な表現なのかで必要な安定性は変わります。
  2. 吹いている間の圧力
    最高圧力だけでなく、トリガーを押して空気を出した状態で必要な圧力を保てるかを見ます。
  3. 空気量
    小さな範囲なら少しずつ吹けても、広い範囲を連続して吹くと足りなくなる場合があります。
  4. 接続口と付属品
    エアブラシ、ホース、レギュレーター、フィルターをそのまま接続できるか確認します。
  5. 置き場所・音・連続運転時間
    性能だけでなく、実際の作業場所で無理なく使い続けられるかも大切です。

まとめ:目的に合わせて段階的にそろえる

エアブラシを試したい段階なら、低価格のエアブラシや低圧コンプレッサーからでも始められます。私もその順番でした。

続けるうちに、もっと繊細な表現を安定させたいと感じたら、XP825 Premium+やIS-925のように、操作しやすさと安定性を重視した道具へ移ると違いが分かります。

道具だけですべてが決まるわけではありません。ただ、難しい作業ほど、塗料、希釈、エアブラシ、エアの状態を整えておくことがミスを減らす準備になります。最初から一式を決め打ちせず、自分が次にやりたい作業に合わせて段階的にそろえるのがおすすめです。