エアブラシを始めるとき、「レギュレーターは別に買わないといけないの?」と迷うと思います。

結論からいうと、コンプレッサーに水取りフィルター付きレギュレーターが付いていて、手元で圧力を合わせやすいなら、最初から追加購入する必要はありません。

一方で、圧力調整ができない、調整部分が遠くて使いにくい、梅雨などに水が出るといった場合は、追加や移設を考える価値があります。

私も以前はアネスト岩田のIS-925に付属するレギュレーターを外し、約1.4mのホースを使って手元近くへ移動していました。この記事では、その実体験をもとに「何が必要なのか」を分けて説明します。

先に知っておきたいこと

レギュレーターは圧力を調整する部品、フィルターは空気中の水分やごみを減らす部品です。似た形でも役割は同じではありません。

結論:必要かどうかはコンプレッサーの装備で決まる

今の状態 まずすること
水取りフィルター付きレギュレーターが付属 付属品を使ってみる。使いにくさがなければ追加不要
圧力調整ができない、または調整部が遠い レギュレーターの追加や手元への移設を検討
塗料と一緒に水が出る 排水と設置環境を確認し、必要ならフィルターを追加

「エアブラシには必ず別売りレギュレーターが必要」と考えるのではなく、今使っているコンプレッサーに何が付いているかを先に確認すると、無駄な買い物を減らせます。

コンプレッサー自体を選んでいる段階なら、私が実際に使ってきた機種と現在の考え方をまとめたおすすめのエアブラシとコンプレッサーの記事も参考にしてください。

レギュレーターとフィルターは役割が違う

部品 主な役割
レギュレーター コンプレッサーから送られる空気を、作業に合う圧力へ調整する
フィルター 空気中で発生した水分やごみを減らす
フィルター付きレギュレーター 圧力調整と水分対策の両方を1台で行う

以前の私は、レギュレーターへ空気が入ることで水分が減るように考えていました。しかし、正確には水を分離しているのはフィルター部分です。

なお、フィルターを付ければ水分を100%防げるという意味ではありません。気温、湿度、連続使用時間、ホースの長さなどで発生のしかたは変わります。

圧力はエアを出しながら合わせる

圧力計の数字は、エアを止めているときと吹いているときで変わります。実際に塗装するときの圧力を知るには、エアブラシから空気を出した状態で調整します。

  1. エアブラシとホースを接続する
  2. エアブラシから空気を出し続ける
  3. その状態でレギュレーターのつまみを回す
  4. 使う塗料や吹く範囲に合う圧力へ合わせる

圧力の考え方はエアブラシの空気圧は0.2MPaが基本?で詳しくまとめています。

たとえば私は、ストーンペイントの模様を作るときはかなり低い圧力を使います。高ければよいのではなく、塗料と表現に合わせて変えるためにレギュレーターがあります。実際の使い方はエアブラシで石のような模様を描く方法で確認できます。

IS-925のレギュレーターを手元で使っていた

以前使っていたIS-925は、コンプレッサー側に水取りフィルター付きレギュレーターがあります。この部分は外すことができ、付属ホースは私が測ったところ約1.4mありました。

私はコンプレッサーを少し離して置き、レギュレーターだけをエアブラシの近くへ持ってきて使っていました。作業中に圧力を変えやすく、コンプレッサーの音も少し遠ざけられるためです。

ただし、外したレギュレーターはそのまま床へ転がさず、ハンガーやスタンドなどで縦向きに固定したほうが扱いやすくなります。ホースに引っ張られて倒れない配置にしてください。

現在はIS-925とサブタンクの組み合わせではなく、岩田製の一般的な静音コンプレッサーへ配管し、エアブラシとスプレーガンの両方を使える環境にしています。この組み方は内容が大きくなるため、別記事で詳しく紹介する予定です。

梅雨に水が出た実体験

湿度が高い時期に長く吹いていると、圧縮された空気の水分がホースやフィルターの中で水になります。私も梅雨時期に、塗料と一緒に水滴が出て塗膜がうまく密着しなくなった経験があります。

室内イベントでIS-925を使ったときは水が何度も出て、そのたびに作品から外れた場所へ吹いて水を逃がしながら作業しました。完成面で水が出ると修正が増えるので、先に対策しておくほうが安心です。

当時は消音のためにコンプレッサーを箱へ入れていました。箱が水の直接原因だったとは言い切れませんが、通気や排水の確認がしにくい使い方でした。囲って使う場合は、吸気や排熱をふさがないようにします。

水が出たときの確認順

  1. フィルターやタンクの水を抜く
    コンプレッサーを止め、内部の圧力を抜いてから排水します。水や空気が飛ぶことがあるため、下に容器を置くと安心です。
  2. コンプレッサーを冷まし、通気を確認する
    長時間の連続使用や、熱がこもる置き方をいったん見直します。
  3. フィルターの向きと設置状態を確認する
    空気の流れる方向を逆に接続していないか、フィルターが傾いたり倒れたりしていないかを見ます。
  4. ホースや継手の漏れを確認する
    漏れがあると圧力が安定せず、調整しにくくなります。
  5. 水気がひどく気になるなら、エアブラシ本体へ小型エアフィルターを追加する
    エアブラシとホースの間に取り付けるタイプです。元のフィルターを通過した水分に対する最後の対策になります。

私が使っているのは、下で紹介するHPA-MGFミニグリップフィルターです。エアブラシ本体の下へ直接付けられ、販売先も確認できます。

水が繰り返し出る状態で完成面へ吹き続けず、原因を確認してから作業を再開してください。

MAFR-200-NLは圧力調整と水取りを一体化

コンプレッサーに圧力調整や水取りが付いていない場合は、エアテックスのMAFR-200-NLのようなフィルター付きレギュレーターが分かりやすい選択です。

接続はエアブラシでよく使う1/8サイズです。圧力計を正面に見て、左側をコンプレッサー、右側をエアブラシへ接続します。逆につなぐと圧力を正しく下げられなかったり、空気が漏れたりするため向きには注意してください。

エアテックス MAFR-200-NL 水取りフィルター付きエアレギュレーター

エアテックス MAFR-200-NL

水取りフィルターと圧力調整を1台にまとめたい人向け。価格や在庫は販売先で変わります。

HPA-MGFはエアブラシ直前の水分対策

アネスト岩田のHPA-MGFは、エアブラシ本体とホースの間に直接付ける小型エアフィルターです。水気がひどく気になるときに追加できます。これは圧力を調整するレギュレーターではありません。

私も使用しており、グリップのように持てるため、元のフィルターを通過した水分への最後の対策として使いやすい部品です。ただし簡易フィルターなので、これだけですべての水分を取れるわけではありません。

アネスト岩田 HPA-MGF ミニグリップフィルター

アネスト岩田 HPA-MGF ミニグリップフィルター

エアブラシ直前で水分を減らす補助フィルター。圧力調整機能はありません。

※上の商品リンクはアフィリエイトリンクを含みます。価格・付属品・在庫は販売先で変わるため、型番を確認して選んでください。

一般用の1/4レギュレーターを流用できる?

一般的なコンプレッサー用の1/4レギュレーターを、エアブラシへ流用すること自体は可能です。私の現在の環境も、一般用コンプレッサーから配管を分けて使っています。

ただし、エアブラシで一般的な1/8へ変換する継手が必要です。見た目が似ていてもねじ規格が違うことがあり、次の点をそろえないと空気漏れや接続不良につながります。

  • 入口と出口のねじサイズ・ねじ規格
  • 空気が流れる方向
  • 使用できる圧力範囲
  • ホースと継手の組み合わせ
  • 倒れない固定方法

部品をすでに持っている人には安く組める場合がありますが、初めてなら変換部品まで含めた総額と手間を考えたほうがよいです。ここでは適合を確認できない一般用部品へ商品リンクを付けず、組み方は別記事で実物を見せながら紹介します。

まとめ

  • 付属の水取りフィルター付きレギュレーターが使いやすければ、追加購入は不要
  • レギュレーターは圧力調整、フィルターは水分やごみを減らすための部品
  • 圧力はエアを出しながら合わせる
  • 水が出たら、排水・通気・接続方向を確認してから追加フィルターを考える
  • 一般用部品の流用はできるが、ねじ規格や接続部品の確認が必要

レギュレーターは「付ければ上手く描ける部品」ではありませんが、圧力と水分を安定させるための準備として重要です。特に細かな作業ほど、描き始める前にエアの状態を整えておくと失敗を減らせます。