ハケで車塗装|ワゴンRを水性塗料とローラーで全塗装した手順
15年乗ったワゴンR RRの黒いボディを、タカラ塗料の水性「ミルクティーベージュ」でDIY全塗装しました。
「ハケ塗り」と呼ばれますが、実際は細かい部分をハケ、広い面をローラーで塗っています。工程は難しくありません。ただし、車1台分の足付けとマスキングはそれなりに時間がかかります。
近くで見るとローラー特有の細かな凹凸は残ります。それでも離れて見ると印象は大きく変わり、古くなった車を自分の好きな色へ変える楽しさは十分にありました。きれいに仕上げる鍵は、塗る作業よりも足付け・マスキング・脱脂です。

水性ミルクティーベージュ
ルーフを塗らず約4割残り
広い面はローラー
もくじ
今回選んだ塗料は水性ミルクティーベージュ
色を決めるときは、色見本だけでなく実際の車へ塗った事例を見ました。その中で「この色」と思ったのがミルクティーベージュです。
私は普段、カスタムペイントで溶剤系塗料も使います。それでも今回は、水で調整でき、ローラーで扱いやすそうだったことを理由に水性を選びました。水性が誰にとっても唯一の正解という意味ではありません。仕上がり、再塗装、使う場所に合わせて選ぶものです。
臭いは溶剤系より少なく感じましたが、換気し、手袋や保護メガネを使い、皮膚へ直接付けないようにします。塗料や洗浄水を側溝へ流さず、床と周囲も養生してください。
容量・価格・希釈方法などは変更されることがあります。購入前に公式ページの最新情報をご確認ください。
実際に使った塗料量
軽自動車だったので4kgを購入しました。塗り終わったあと、缶には体感で約4割残っていました。
ただし、今回はルーフを塗っていません。一方で、ドア内側の一部まで塗っています。車種、塗る範囲、色の透けやすさ、重ねる回数で必要量は変わるため、現在の必要量は公式サイトの車種別目安で確認してください。
車をハケ・ローラーで塗るために用意したもの
- 車用の塗料
- 毛が抜けにくいハケと短毛ローラー
- ローラーバケットとしごきネット
- マスキングテープ、マスカー、床の養生
- 600番の耐水ペーパー
- 使用する塗料に合う脱脂剤と毛羽の出にくいウエス
- 手袋、保護メガネ、汚れてもよい服
道具を一つずつそろえるのが面倒なら、車の全塗装用として下地処理用品まで入ったセットもあります。内容は変更されることがあるため、注文前に必要な物が入っているか確認してください。
容量・価格・希釈方法などは変更されることがあります。購入前に公式ページの最新情報をご確認ください。
個別にそろえる場合は、足付けと養生で使う物から準備できます。
今回行った作業手順
- 洗車して汚れを落とす
- 外せる部品を外す
- 600番の耐水ペーパーで足付けする
- 削りカスを落として十分に乾かす
- 窓・ライト・ゴム部分などをマスキングする
- 塗料に合う脱脂剤で脱脂する
- 塗料をよく混ぜ、使用量だけ別容器へ移す
- 細かい部分をハケで塗る
- 広い面をローラーで薄く塗り重ねる
- マスキングを外し、十分に乾燥させる
私有地など、塗装してよい場所で周囲と床を養生します。ライト、ガラス、ミラー、タイヤ、ブレーキ、センサー、ナンバー、ゴム類など、塗料を付けてはいけない部分は確実に覆います。必要な保安部品を外した状態で走行しないでください。
1.洗車後、外せる部品を外す
まずはボディの砂や汚れを落とします。ワックス成分が入ったカーシャンプーは、あとで塗料が弾く原因になり得るため避けました。
バンパーなど外せる部品は、外した方が端まで作業しやすくなります。ただし、無理に外して爪や配線を壊さないようにします。
2.600番で足付けする
純正塗膜をすべて削り落とす作業ではありません。表面の艶が消え、全体が均一に白く曇る状態を目安に足付けします。

当時の私は「剥がれたらまた塗ればいい」と少し大ざっぱに進めました。記事としておすすめするなら、ここは省かず均一に行う部分です。クリアーが剥がれていても、それだけで塗れないわけではありません。浮いているクリアーと剥がれ際の段差を削り、下地を平らに仕上げます。上から塗っても下地の段差は隠れないため、ここを段差なく整えるほど最終的な仕上がりにも影響します。錆がある場合は、錆の状態に合った処理を先に行います。
3.マスキングして脱脂する
削りカスを除き、十分に乾かしてからマスキングします。窓、ライト、ゴム、タイヤなど、塗らない部分を先に決めて覆います。

そのあと、使う塗料に適合する脱脂剤と毛羽の出にくいウエスで拭きます。脱脂後は、なるべく素手で触りません。
脱脂にはシリコンオフだけでなく、ラッカーシンナーも使えます。必ずシリコンオフでなければいけないわけではなく、私も手元の材料と下地に合わせて使い分けています。
使いやすさと手元にある量で選べるよう、脱脂用品を2種類載せます。
4.塗料をよく混ぜて調整する
缶の中で塗料が分離しているため、底から均一になるまで混ぜます。そのあと、使う分だけローラーバケットへ移します。
作業当時は9月中旬で、塗料500gに水50ccから試しました。ただし、これは当時の私の調整記録です。現在の公式案内では水性塗料をハケ・ローラーで使う場合、水で薄める目安は5%とされています。また、仕上がりを整えやすい専用バランサーも販売されています。
商品仕様は変わることがあります。塗料の状態、気温、塗り方に合わせ、まず現在の公式説明を確認して少量で試します。水を入れすぎるとムラや弾きの原因になります。
5.細部をハケ、広い面をローラーで塗る
窓枠、ライトまわり、ドアノブまわりなど、ローラーが入りにくい部分を先にハケで塗ります。そのあと広い面をローラーで塗ります。

1回で隠そうと厚く塗らず、薄く塗って乾かし、透けやムラがなくなるまで重ねます。私の車では2~3回を目安に進めました。乾燥時間は気温や塗料で変わるため、現在の商品の説明に従います。
ローラーへ塗料を含ませすぎないよう、バケットのネットで余分を落としてから伸ばします。ハケで塗った端へローラーを重ねると、ハケ跡をなじませやすくなりました。
6.樹脂バンパーは下地処理を省かない
当時は専用バインダーを使わず、樹脂バンパーにもそのまま塗りました。私の車ではすぐには剥がれませんでしたが、これは結果的に持っただけです。
未塗装樹脂など密着しにくい部分は、使用する塗料に合う密着剤・プライマーを使うのが基本です。素材が分からない場合も、塗料メーカーの現在の手順で確認してください。
完成|近くではローラー肌、離れると印象が変わる
作業開始が遅くなり、初日はリアゲートを残したままになりました。後日続きを塗って完成です。工程は簡単でも、車1台を仕上げる作業は楽ではありません。時間に余裕のある日程を組んだ方が落ち着いて進められます。
遠目では大きく印象が変わりました。一方、近くで見ると次のように細かなローラー肌があります。板金塗装店の鏡面仕上げとは別物ですが、私はこのつや消し感を含めて満足しています。

失敗した点|ドア内側まで塗る範囲に注意
私はドアの内側まで塗りましたが、ゴムが当たる部分まで塗ったことで、乾燥後もドアを開けると塗膜が張り付くような感触が残りました。
ドア内側を塗る場合は、ウェザーストリップなどゴムが接触する面を塗らないようマスキングし、塗料が十分に硬化するまでドアを閉めない方が安全です。見えにくい場所まで無理に塗らず、外から見える範囲に絞るのも一つの方法です。
まとめ|塗る前の準備で仕上がりが決まる
- 細部はハケ、広い面はローラーで塗る
- 足付け・マスキング・脱脂を省かない
- 薄く塗って乾かし、必要な回数を重ねる
- 水の量や乾燥時間は現在の塗料説明を優先する
- 樹脂部品とゴム接触部は下地処理・塗る範囲に注意する
古くなった車でも、色が変わると印象は大きく変わります。近くで見たローラー肌まで含め、仕上がりを想像してから挑戦すると「思っていたのと違う」を減らせます。
塗料の最新仕様と正式な手順は、タカラ塗料の車DIY全塗装手順でも確認できます。











